モミジバフウの秋
2011-10-27(Thu)
モミジバフウの葉が、赤くなった。
秋空に、とてもお似合いだ。
この木が教会に植えられて19年になる。
そのとき、その背丈は、今の3分の1しかなかった。
大きくなったものだ。
モミジバフウの紅葉を見ていると、いつもと、なんら変わらない季節のように思える。
しかし、今年は、違った。

各新聞、テレビの報道は、いつもならば、観光地の様子や、文化祭、体育祭、秋祭の様子が主になる。
しかし、毎日のニュースは、福島県内の除染活動が、中心になっている。
今までにない程、首相や、担当大臣が、何回も県内に来ている。
福島市は、全世帯の除染をすると宣言したが、遅きに失する感がある。
やっと始まった各地の除染作業だが、一般市民は、それを実感できず、まだ不安の中にある。
国、地方行政への不信は、高まることがあっても、減ることはない。
私の住んでる地域は、市内でも高い放射線が測定されている。
小学校や公園の一部は、汚染土の埋め込み作業を終えている。
今、一番広い第一公園に、重機3台が来て、作業している。
20m四方の広さに、深さ2m以上掘り、脇には掘った土砂が、3mの高さに盛り上がっている。
これから、表面の芝や草を含む土を削り、埋めていく。
「臭いものに蓋をする」如く、肝心の放射性物質は、そこに残される、きっと永遠に。
遠目に見ていたが、ただただ、異様としか、感じられなかった。
掘られた穴に、原発事故被災者の、将来への、心の空洞が重なった。

福島県議会は、10月20日、最終本会議を開き、東京電力福島第二原発を含む、
県内10基全ての廃炉を求める請願を出席者全員の賛成で、採択した。
一部の議員に、議会運営の点で、異論を唱える者がいたが、やっとまとまった。
この動きに、立地町長らは、これからの雇用問題があり、複雑な心境を述べていた。
しかし、この採択は、原発に依存しない社会づくりの考えが、これからの復興計画施策に盛り込まれることを、
強く期待させるものだ。

その同じ日の20日、福島市に、日本商工会議所の岡村正会頭が来て、記者会見をした。
電力供給不足を懸念し、停止中の原子力発電所について、
「政府が安全を確認し、地元に説明して理解を得られれば、再稼働すべきだ」と述べ、
さらに、現在停止している福島第二原発も、例外でないと語った。
県議会の、全原発廃炉の請願採択を牽制しての発言か分からないが、
全く、福島県民の心を踏みにじり、愚弄したものだ。
原子力安全・保安院、東京電力、九州電力も同様、日本に一緒に住んでいるとは、思えない族(やから)だ。
以前、ある国の要人が、記者会見で、靴を投げつけられたが、
岡村会頭は、放射能で出荷できなくなったあんぽ柿を投げつけられても、致し方ない雰囲気である。

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秋空に、とてもお似合いだ。
この木が教会に植えられて19年になる。
そのとき、その背丈は、今の3分の1しかなかった。
大きくなったものだ。
モミジバフウの紅葉を見ていると、いつもと、なんら変わらない季節のように思える。
しかし、今年は、違った。

各新聞、テレビの報道は、いつもならば、観光地の様子や、文化祭、体育祭、秋祭の様子が主になる。
しかし、毎日のニュースは、福島県内の除染活動が、中心になっている。
今までにない程、首相や、担当大臣が、何回も県内に来ている。
福島市は、全世帯の除染をすると宣言したが、遅きに失する感がある。
やっと始まった各地の除染作業だが、一般市民は、それを実感できず、まだ不安の中にある。
国、地方行政への不信は、高まることがあっても、減ることはない。
私の住んでる地域は、市内でも高い放射線が測定されている。
小学校や公園の一部は、汚染土の埋め込み作業を終えている。
今、一番広い第一公園に、重機3台が来て、作業している。
20m四方の広さに、深さ2m以上掘り、脇には掘った土砂が、3mの高さに盛り上がっている。
これから、表面の芝や草を含む土を削り、埋めていく。
「臭いものに蓋をする」如く、肝心の放射性物質は、そこに残される、きっと永遠に。
遠目に見ていたが、ただただ、異様としか、感じられなかった。
掘られた穴に、原発事故被災者の、将来への、心の空洞が重なった。

福島県議会は、10月20日、最終本会議を開き、東京電力福島第二原発を含む、
県内10基全ての廃炉を求める請願を出席者全員の賛成で、採択した。
一部の議員に、議会運営の点で、異論を唱える者がいたが、やっとまとまった。
この動きに、立地町長らは、これからの雇用問題があり、複雑な心境を述べていた。
しかし、この採択は、原発に依存しない社会づくりの考えが、これからの復興計画施策に盛り込まれることを、
強く期待させるものだ。

その同じ日の20日、福島市に、日本商工会議所の岡村正会頭が来て、記者会見をした。
電力供給不足を懸念し、停止中の原子力発電所について、
「政府が安全を確認し、地元に説明して理解を得られれば、再稼働すべきだ」と述べ、
さらに、現在停止している福島第二原発も、例外でないと語った。
県議会の、全原発廃炉の請願採択を牽制しての発言か分からないが、
全く、福島県民の心を踏みにじり、愚弄したものだ。
原子力安全・保安院、東京電力、九州電力も同様、日本に一緒に住んでいるとは、思えない族(やから)だ。
以前、ある国の要人が、記者会見で、靴を投げつけられたが、
岡村会頭は、放射能で出荷できなくなったあんぽ柿を投げつけられても、致し方ない雰囲気である。


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